(養護)育成院に入所の高齢者への理容サービス活動
「私が小樽育成院さんに理容ボランティアとして関わり始めたのは、昭和25年頃から。当時はまだ奥沢に院舍があった頃で、毎月1回8名様くらいの施設利用者様の散髪を行ってきました。ボランティア活動は、私ともう一人の2名体制で、数えると700回以上の継続です。
利用者様ひとりひとりとのお付き合いを大切に、たくさんの会話を楽しみながら、私自身も楽しく活動できています。
振り返ると、このボランティアを始めた頃は、私はまだハサミも持った事がないような若い学生でした。そんな学生に対して施設はバリカンや首剃りから、ずいぶん経験の場を提供していただいたように思います。
またある時、当時の及川院長が休日返上でやって来られ、学生の私に「ありがとう」と深々と頭を下げられたのです。
そのような立派な方から感謝の言葉を頂き、お互いに感謝しながら生活をしていく事の大切さを学ばせていただきました。
この活動のおかげで私は一人前になれたと思っています。
これからも感謝の気持ちを忘れずに、続けていける限り、この御礼奉公を続けていきたいと思います。
(談 理容コバヤシ 小林博さん)